利用可能性カスケードとは
利用可能性カスケードとは
研究者のキャス・サンスティーンと共同研究者のチムール・クランは、バイアスが政策に入り込むメカニズムを「利用可能性カスケード」と名付けました。
これは自己増殖的な連鎖で、些細な出来事をメディアが報道することから始まり、一般市民のパニックや大規模な政府介入に発展するという過程をたどります。
また、リスクに関する報道が特定グループの注意を引き、このグループが不安に陥って騒ぎ立てるという経過をたどることもあります。感情的な反応それ自体がニュースの材料となり、新たな報道を促し、それがまた懸念を煽り、大勢を巻き込んでいく。
こうしてメディアが競って刺激的な見出しを打つにつれて、危険はどんどん誇張されていく。高まる一方の恐怖感や不安感を和らげようとする科学者や評論家はほとんど注目されず、されたとしても敵視されます。
利用可能性カスケードの例
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行が発生した2020年(令和2年)2月に「トイレットペーパーは中国で製造・輸入しているため、新型コロナウイルスの影響でこれから不足する」といったデマが九州地方 から発生し、SNSによって広がりました。
日本製紙連合会や日本国政府が「トイレットペーパーは、殆どが(日本)国内で製造しており、在庫は十分にある」と否定するにも関わらず、全国各地の小売店でトイレットペーパーやティッシュペーパーやキッチンペーパーや生理用ナプキンが品切れになる店舗が続出しました。
その後、感染が拡大して、新型コロナウイルスによる死亡者が確認されたことを受けて、オーストラリアやアメリカでもトイレットペーパーや消毒用アルコールなどが小売店から売り切れる現象が発生しました。
問題が爆発的に広まった一因はマスメディアが取り上げ、市民はパニックになり、それをまたマスメディアが取り上げるといった具合です。
利用可能性カスケードで死者が出る
「影響力の武器」の著者ロバート・チャルディーニはこれを社会的証明の一つとして説明しました。社会的証明は特定の状況で、ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しい行動だと判断します。つまり、みんながやってるから自分もするといった具合です。
これが死につながることが多々あります。
尊敬される有名人の自殺が新聞一面に報道されると打ちひがれたと人たちは、そのことばかりを考えてしまい、マルチタスク状態になるので車や飛行機の運転や点検に集中できなくなります。
これが死亡事故につながることが多々あるが、自殺の件数が増えることもあります。
ウェルテル効果
ドイツの文豪ゲーテが著した「若きウェルテルの悩み」は主人公であるウェルテルが自殺をする話で、この本が出版された後、ヨーロッパ中でウェルテルを真似た自殺が相次ぎました。
これが現代でも頻繁に起こり、なかでも人の真似をしたがる十代の若者が犠牲者になりやすいのです。
また、自殺を模倣した自殺のほかに間接的な自殺を選ぶ者もいます。
彼らは、自分が自殺したと思われたくないため意図的に自動車や飛行機の事故を引き起こし、扶養家族の保険金を受け取らせたりするといった例も挙げられます。
まとめ
これらのバイアスは意識しても起こることであり、ほぼ避けられないがみんながパニックになっているときは、一度冷静になる必要があるように思います。
参考文献
なぜ人は孤独を恐れるのか
なぜ人は孤独を恐れ、集団に依存するのか。
まず、思い出さないといけないのが我々人間は動物であるということであり、動物は基本的に群れをつくって行動します。
何故なら、集団で行動することで様々なメリットがあるからです。
例えば、ライオンはメスが集団で扇形に散らばり、獲物に忍び寄って狩りをします。
チスイコウモリは動物の血を吸うことで腹を満たしているが、時には狩りに失敗することもある。
なので、余分に血を吸ったコウモリは血を吐き出し、仲間に差し出すのである。
もし、このコウモリが仲間に血を差し出さなければ集団から排除され、最終的には絶滅に追い込まれるだろう。(何故なら協力しないコウモリだらけになるから)
これは人間でも同じで、友達に何かいいことをしてもらった場合、お返しをするのが筋であり、それを怠ると関係は悪くなっていく。
集団
これが集団になると更に複雑になります。
例えば、家族という集団と大学という集団があって、その人にとってどちらも大切なコミュニティです。
家族の政治に関する考え方がその人の考え方になっていますが、大学生になることによってそのコミュニティで生きていくためには、大学というコミュニティの政治に関する考え方を尊重しざるを得ない状況に陥る。
これを「準拠集団」かつ「同一化」と言います。
何らかの転機を迎えることで、性格が変わるのはこれが原因です。
自然界の人間はあまりにも弱い
自然界における人間は、鋭い牙も、大空を飛ぶ翼も、頑丈な甲羅ももたない、いわば身体的劣等性を抱えた存在です。だからこそわれわれは、集団生活を選び、外敵から身を守ってきました。集団で狩りをして、農耕に従事し、食料を確保し、身の安全を守りながら子供を育てて生きてきました。
しかし、群れをつくるだけであれば、ほかの多くの動物もやっていることです。
分業
われわれ人間はただ群れをつくったのではなく、人間はここで「分業」という画期的な働き方を手に入れました。「分業」とは、人類がその身体的劣等性を補償するために獲得した、類まれなる生存戦略です。
例えば、弓矢をつくる名人がいたとします。彼のつくった弓矢を使えば、命中率は格段に向上し、殺傷能力も高くなる。しかし、彼は狩りの名人ではない。足も遅くて、視力も弱く、せっかく立派な弓矢がありながら、狩りがうまくいかない。
ここで、「分業」です。
彼は弓矢づくりに専念することで、一日に何十本の弓矢をつくることが可能です。
そして、それを狩りの上手な仲間たちに配れば、彼らは今まで以上にたくさんの獲物を仕留めてくるでしょう。
あとは、それを分けてもらえばいい、それがお互いにとって最大の利益となるからです。
信用と信頼
この分業を行うには、信用の関係ではなく信頼の関係で行っていかなければならない。
信用とは、その人自身を信じるのではなくその人が持つ担保を信じるような関係です。
信頼とは、その人を無条件に信じることです。
要するに、人間は一人では生きていけない、孤独に耐えられないとか、話し相手が欲しいとかいう以前に、生存のレベルで生きていけない。
そして他者と「分業」をするためには、その人のことを信じなければならない。
疑っている相手とは協力することが出来ない。ということです。
これをアドラーは「人生のタスク」と呼びました。
われわれ人間は常にこの人生のタスクに直面していて、逃れることはできないです。
これが全ての悩みは人間関係であるといわれる所以です。
まとめ
太古の時代、人間は常に外敵から守るため集団で生活をしていた。
高度な文明を築くことを可能にしたのも、互いに協力を行うような相互関係を築いてきたからです。
逆にいうと、一人の人間が高度な文明を築き上げるのは何年かけても不可能であり、その前に人間は絶滅するでしょう。
それは現代社会でも同じであって、孤独は死を意味します。
参考文献
人の不幸は蜜の味
皆さんはシャーデンフロイデという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これはドイツ語で「シャーデン」は「害」を意味し、「フロイデ」は「喜び」を意味します。この二つの単語を組み合わせて「シャーデンフロイデ」
他人の不幸から生じる喜びを表しています。
シャーデンフロイデは残念ながらあなたも私もみんなが経験するものです。
例えば、いけ好かない人物が政治家としてどんどん上に登っていき、終いには大統領になったとしましょう。そのときに私たちは少なくとも羨望や劣等感等を感じることがあります。
しかし、その人物が何らかの形で失敗して大統領の座が下ろされた場合、羨望や劣等感の代わりに喜びや優越感を経験するというのがシャーデンフロイデです。
認めたくないけれども誰かの不幸で得するからこそシャーデンフロイデと呼ばれる所以です。
シャーデンフロイデを経験する理由
では何故、私たちはシャーデンフロイデを感じるのでしょうか。
それは脳のある部位が関係しているようです、人々が妬みを感じる際には脳活動が一貫したパターンを示すといいます。
妬んだ相手を目の当たりにすると、脳の皮質下にあってアーモンド型の構造を持ち情動記憶の形成、特に恐怖のような情動によって重要である扁桃体が活発になる。
また、前帯状皮質(ACC)や内側前頭前皮質(mpFC)が同様に関係してくるが、要は脳の報酬系がドーパミン等を分泌し麻薬やセックスと同じくらいの快感を得るのである。
誹謗中傷が起こる理由
私の見解では主に自分に自信がなく常に劣等感を感じている人間が誹謗中傷を起こす傾向があると見ています。
ある実験でパーソナリティが低い人とその逆であるパーソナリティが高い人を識別することができました。
結論から言いますと、パーソナリティが低い人は自分が他の人より優れていると思いたいのであり、スポーツファンが応援する相手が誰であれその相手は自分の代理になる。
その相手が勝利すると自分が勝利したのも同然になる。
よくスポーツファンが応援しているチームが勝利したとき「俺たちが一番だ!」と集団で人差し指を天にあげて歓声をあげているところを見たことがないでしょうか。
アリゾナ州立大学での実験
アリゾナ州立大学の学生に電話をかけ、大学のフットボールチームが数週間前に行った試合の結果を尋ねてみたものです。
何人かの学生には、チームが勝った試合の結果について聞き、別の学生にはチームが負けた試合の結果について聞きました。話の内容を聞き取って、その答えの中で「われわれは」という言葉を使った学生の割合を記録しました。
結果、「われわれはヒューストンに17対10で勝った」「われわれは勝った」というように。学生たちはチームの勝利を自分自身と成功を結びつけていた。
一方、試合に負けた場合には、「われわれは」という言葉がほとんど使われず「彼らは負けた」「アリゾナ州立大学は負けた」と自分と彼らを明確に切り離しました。
つまり、「われわれ、アリゾナ州立大学は力及ばず負けてしまった」と自分と切り離さない(裏切らない)人はパーソナリティが高いと言えるでしょう。
熱烈なスポーツファンは心の深層に、自分には価値が低い人間だという気持ちがあるため、自分自身の業績をあげて名声を得るのではなく、他者の業績との結びつきを形成し、それを強めることで名声を得ようとするのです。
つまり、自分の周りにいる知り合いや友達にアリゾナ州立大学と同じ実験をしてみるとパーソナリティが高いか否かわかるかもしれませんね。
ここまで読んでくれた方はもうすでにお分かりかもしれませんが、誹謗中傷が起こるのはパーソナリティに欠陥があり自分に自信がない人が正義を遂行するときです。
彼らの正義とは著名人や有名人が犯した小さな過ちを徹底的に制裁することで称賛を得ます。この称賛は自分より格が上の彼らの苦しむ姿を見て計り切れない快感を得る。この快感は麻薬やセックスと同等またはそれらさえを凌ぐと言われています。
また根拠のないことを言いふらすして、他人を傷つけるのも同じ理由からです。
最後に
シャーデンフロイデは我々、全員が経験する感情なので落ち込む必要はないです。
ですが、シャーデンフロイデを自ら求めて誹謗中傷をしている人は少なくないので気を付けたいところです。
もしあなたが誹謗中傷の被害に遭った場合は、無視して考えないことです。
私たちは常にフィルターを通して相手の言葉を理解していますが、頭がいっぱいの人は単純な悪口でさえもフィルターを通さず、真に受けて心が病んでしまうことも多々あります。
その場合は遠慮なんかせずに信頼できる人に相談しましょう。
参考文献
モテない女性がモテるにはどうすればよいか。
あなたはモテない女性と聞いてどんなイメージをしますか?
女子力がない、仕事が忙しい、恋に対する諦めなどが挙げられます。
恋人のいない働く女性は「仕事が忙しい」や「恋愛と仕事は別」と言いますが、これは非常にもったいない言い訳です。
そんなことを言っていると周りの同年代どころか、まだまだ自分よりも未熟な10代、20代前半の女子に「負ける」ような結果になります。
しかも、女性は自身の経験や収入が増えていくと相手への理想が高まることが分かっています。
進化心理学的に女性は自分より年上で比較的富があり、自分たちの子に投資し養ってくれる男性を求めます。
しかし、男性は自分より年下(若い女性ほど多産で健康であるから)で自分の子孫を残すため健康な女性を求める。
女性は自分の子を胎内で9か月間成長させ、誕生後も数年間授乳させるため、子供が健康に育つには母が健康であることが非常に重要になる。
しかも残念なことに理想的な年上で富をもつ男性は大概、若くて魅力的な女性と付き合っています。
健康の指標
我々の祖先がサバンナで暮らしていた時代、男性は女性を選ぶときに指標にしていたと言われる5つの部位があります。
それは長い髪、細いウエスト、豊満な胸、金髪、青い目です。(金髪と青い目を持つ日本人はいないので今回は省く。)
・長い髪
若く健康な女性の長い髪を見ると艶が入っていることが分かるでしょう。
この艶を維持するには常に健康でなければならず、もし病気にかかると体はあらゆる栄養素(タンパク質、鉄分など)を病原体を退治するために動員させます。髪は生存に不可欠なものではないので、体は真っ先に髪から必要な栄養をとります。このため健康であるか否かは髪でも判断できるのです。
・細いウエスト
男性はウエスト・ヒップの低い女性を好む。なぜか。
健康な女性はウエスト・ヒップが低いからであり糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中などの病気にかかると低いウエスト・ヒップ比を維持できなくなるからです。
・豊満な胸
ハーバード大学の人類学者フランク・マーローによると大きくて重たい胸は、年を取るとはっきりわかるほど垂れ下がる。しかし小さな胸は年を取ってもさほど目立って変化しない。
サバンナ時代は年齢という概念さえなかったので男性たちは体の指標に着目するしかなかった。
つまり、加齢によってはっきりと形が変わるほど大きな胸である必要があり、垂れていない大きな胸をもっている女性を選べば、確実に若い女性と配偶関係を結べる。
というのがマーローの仮説です。
この3つの特徴を手に入れるのは健康であることが必須です。
モテない女性によく見かけられる特徴として部屋が汚いことが挙げられます。
「彼氏がいないから、つい掃除をしない」のではなく掃除をしないから彼氏ができないのです。
汚い部屋=心の汚れと言われていて、自己コントロール能力が低下し誘惑に負けやすくなることが分かっています。
つまり、健康に悪い食事をし細いウエストに程遠い体になってしまうだけでなく、無意識下に「掃除をしたほうがいい」「片づけなければならない」という気持ちが入り、睡眠の質が悪くなります。
「やる気が出るときに行動する」のではなく、「行動するからやる気が出る」ので思い切って掃除をすることをお勧めします。
例えば、物置と化した机を片づけるだけでも少しやる気が出てもう少しだけ頑張ろうかなって気持ちになります。
これは心理学では「ツァイガルニク効果」と呼ばれています。
人気のドラマを見ていて切りの悪いところで終わってしまい、続きを見続けていたら朝になっていたという経験はないでしょうか。
手始めに1分だけでも掃除をしエンジンをかけるのがコツです。
また、意欲が湧かないのは運動不足だからという可能性もあります。
スウェーデンで、ある40代の女性が疲労感から抜け出せなくなり、家にこもりがちになり友達とも連絡を取らなくなった。
乗馬が趣味で競技会に出場するほどの腕を持ち、読書をして時間を過ごすことが多かったそうだが、どちらにも手をつける意欲がなくなってしまいました。
診断結果はうつ病、しかし彼女は治療法として抗うつ剤等の薬は飲みたくないからほかに治療法はないかと聞いた。
そこで精神科医は「じつは運動には抗うつ剤と同じ効果があるんですよ。ただしランニング一回につき、30分以上は続ける必要があります。そして週に3回行ったほうがいいでしょう。」と答えた。
女性は最初はスロージョギングから始め、徐々に精神科医に言われた通りにこなしていった。そして4か月後、彼女は完治し馬の競技会に出場し、読書をする生活ができるようになった。
運動することで脳や肌も若くなることがわかっています。
認知症や、高血圧、高血糖などあらゆる病気と無縁になり、肌の血行も良くなり魅力的に見られます。
精神科医が言ったように、いきなりランニング一回につき30分以上をしろとは言いません。
彼女のように徐々にペースをあげていけばいいのです。
若い女性に負けない外見
「外見」というのは大事だということが様々な実験で分かっています。
1960年代、ミネソタ大学で心理学者のエレイン・H・ウォルスターが行った実験で一度会った男性にもう一度会いたいか否かを調べ、さらに会いたいと思った理由や要素を調査しました。
調査の結果わかったのは、異性にもう一度会いたいと思う最大の理由は男女ともに外見的魅力でした。
しかし、この実験で外見の次にデートしたい理由としては「興味が一致していた」であったり「社会性の度合い」が一致していたという2つの要素でした。
つまり、総合的に言えるのは、デートしたい相手を求めるのは、まず「外見」、次に「興味の一致」「社会性の一致」です。
どれだけ外見が良くても興味が全く違ったり、道徳性のない人間だと魅力を感じませんよね?
まず、外見を磨くにはしっかりと素肌のケアをすることです。
食生活を見直し栄養の食べ物やサプリを取ることが大事です。
若い女性より20代後半や30代の女性はお金に余裕があるので、メイクより素肌をしっかりケアをすることが出来ます。肌の血行の良さも健康において一つの指標になるので男性は肌も見ているのです。
また
・ハイヒールを履いた女性は魅力的
フランスのブルターニュ・スッド大学のニコラス・ゲゲン教授の研究によると、道で助けを求める女性がいて、そこに60人の男性が通りかかった場合、ぺたんこの靴の女性を手助けた男性は25人、5センチのヒールを履いた場合が36人、10センチのヒールを履いた女性は49人の男性から手助けを得られたのです。
さらに、ヒールを履いた女性がバーで一人でいるとき男性に声をかけられる率はぺったんこの靴の女性の2倍となっています。
高いヒールを履いた場合、女性らしくセクシーに見えるということなので、大人の女性はヒールを履きこなして差をつけてやりましょう。
・赤色をまとった女性は魅力的
「ロマンチックレッド」というタイトルの論文があります。
エリオッド教授とイニエスタ教授が共同研究で色が女性の魅力にどんな影響を与えるかさまざまな実験を行っています。
まず赤、青、緑、グレーなどの背景に白黒の女性の写真を印刷して男子学生に見せ、どの写真が一番魅力的に見えるか評価をしてもらった。
結果、同じ女性の写真であるに関わらず赤色の背景の写真が、外見的魅力、性的魅力を感じた点で圧倒的だったのです。
・なぜ赤に魅力を感じるのか?
人間以外でも動物の「性シグナル」として赤が多い。
妊娠可能な発情期になると、身体のある部分が赤くなる動物は少なくありません。
男性は赤い服の女性に性的な興味をもち、近づきたいと感じるのです。
つまり女性はこの心理を利用し、カーディガンの下に赤い服を着たり、赤い口紅をつけるなどの工夫ができます。
・雑談のポイントとして「共通点」を探すこと
「われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる」
これはあの有名な「人を動かす」の著者、デール・カーネギーの言葉です。
自分に興味をもってもらうためには自分から興味を寄せないと何も始まりません。
心理学的に人は話を聞いてくれる人、自分を理解してくれる人を好みます。(バーナム効果)
女性は傾聴や共感が得意(男性は逆)であると言われています。
まず相手の趣味などを聞き、例えばピアノを弾いている男性と話をしているなら、「いつから始めたのか」、「どんな曲が得意か」、「レパートリーにするのに一番苦労した曲は何か」など。
具体的な話を聞きだす力があれば話はいくらでも広がります。
・ミラーリング効果
人間は自分と親しい人、好意を抱いている人と似た表情や動作をしてしまうことがわかっています。
これを利用して、相手のしぐさをマネすることで相手の好感を持ってもらいます。
例えば会話はポイントを復唱する、メールは文体を似せる、同じ動作をする。が挙げられます。
「最近見たあの映画がおもしろかったんだ」に対して「あの映画面白かったんだ、今度見に行こうかな」や「今週は仕事が忙しくて」に対して「そんなに今週は忙しかったんだね」とポイントを復唱する。
メールは相手が絵文字や顔文字を使う場合、自分もそれらを使う。
もしくは絵文字や顔文字を使わずきちっとした感じであれば、自分もそれをマネする。
相手がグラスを持ったら自分もグラスを持つ。
このテクニックは逆に相手の好意を確かめることもできる。
自分が試しにグラスを持ち、相手も無意識に連れられるように持てば脈ありです。
さらに、比較的シビアな話をするとお互いの距離がぐっと縮まることがわかっています。
例えば、「身内の中で亡くなったら一番悲しい人はだれか?」や「過去にあった一番面つらかった出来事は?」など。
ここで同情したり、励ましたりすると相手は自分のことを想ってくれてるんだと心を開きます。
フランスの心理学者フロイトはうつ病であった患者にリラックスさせ、心情を話させスッキリさせることによって回復させました。それほど人間は話を聞いてもらうことが好きなのです。
最後に
上記のテクニックや男性の求めている本能的な部分や心理を理解することで、自分のすべきことが見えてくると思います。
目標が定まれば一つ一つ階段を上るように制覇すればあなたはモテる女性になれるでしょう。
参考文献
初期キリスト教美術
・はじめに
初期キリスト教美術は主にモザイク画を用いてイエス・キリストの教えや旧約・新約聖書の内容を読み書きができない人々に「目で読む聖書」として伝えるためにつくられました。
西ローマ帝国が滅亡した後に、ゲルマン文化とキリスト教文化が融合して生まれた美術です。
古代ギリシア・ローマ時代の彫刻や絵画は立体的でしたが、キリスト教の影響で人物や建物などはどれも平面的に描かれました。
1.初期キリスト教美術
キリスト教は元々ユダヤ教徒のナザレ*1のイエスによって始まった宗教改革運動であり、ユダヤ教から発生した宗教です。
つまり、イエス・キリスト自身も、そして彼の弟子たちもユダヤ教でした。
なので、キリスト教が国際宗教として公認されたときもキリスト教はユダヤ教の聖典である旧約聖書が使用されていました。
旧約聖書ではモーセの十戒*2により、神様や聖人の偶像を崇拝することを禁じていました。
しかし、文明的に後進圏であったアルプス以北のヨーロッパにおいて、読み書きができない人々にキリストの教えや旧・新約聖書の内容を図像化しモザイク画として「目で読む聖書」をつくりました。
図1の「パンと魚の奇跡」ではイエス・キリストが5つのパンと2匹の魚を手に取って感謝の祈りを唱えてから、5000人の人々に分け与えた。
この奇跡から、イエスは比類なき権威をもっており、全能であることがよく分かります。これはイエスの本性と地位を更に裏付けています。
「パンと魚の奇跡」や「受胎告知」などがモザイク画で頻繁に描かれ、信者を増やしていきました。
2.キリスト教公認以前のキリスト教美術
313年のミラノ勅令*3によってキリスト教が公認される以前は、ローマ帝国によって弾圧されていました。
なので、キリスト教徒たちは地下共同墓地である「カタコンベ」に集まり、ひっそりとお祈りをしていました。
彼らは石棺やカタコンベの壁や天井にフレスコ画を描き信仰心を高めていた。(図2)
カタコンベに描かれていたフレスコ画には「善き羊飼い」の図像が描かれています。
これは、ローマ帝国の葬礼美術として描かれていた死後の永遠の生命の願いでした。
善き羊飼いとはイエス・キリスト自身のことです。
イエス・キリストは自らを善き羊飼いであると語っており、キリスト教会は聖職者は「牧人」で、信徒は「羊」であると比喩しています。
3.まとめ
キリスト教が公認される前もカタコンベと呼ばれる地下墓地でキリスト教美術は存在していました。
また、カタコンベの壁や天井にフレスコ画を描くことによって信仰心を高めていました。
やがてキリスト教が公認されるが、聖典はユダヤ教の旧約聖書であったため偶像崇拝が禁じられていました。
しかし、文字を読めない人々のために図像でイエスの教えや聖書の内容を伝えるモザイク画が発展しました。
4.参考文献
・古代ギリシア・ローマ時代から近代の歴史までを記しています。
・絵画の見方を知れる良書です。
世界でいちばん素敵な西洋美術の教室 (世界でいちばん素敵な教室)
- 作者: 永井龍之介
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パリを救った知らざれる人物
・はじめに
1944年の8月にレジスタンスとパリ占領軍の間でパリ解放をめぐる戦いが始まりました。
連合軍の接近と遅れるドイツ側の援軍、追いつめられたドイツ占領軍にヒトラーから「ただちにパリを爆破せよ」との命令が下される。
パリ爆破の命令を無視するよう、スウェーデン人のラウル・ノルドリンクが司令官のコルティッツ将軍に説得する。
1.1944年のパリ
1944年6月6日、連合軍のノルマンディー上陸作戦でパリを占領していたドイツ軍は敗戦が決定づけられました。
レジスタンスが連合軍の接近によって活気づき各地で蜂起していた。そして8月19日未明、パリを解放するため反旗を翻します。
パリの至る場所に「総動員」と書かれたポスターが張られ、CNR(全国評議会)*1や共産主義のレジスタンスがしだいに数を増やし市庁舎、区役所などを占拠し、それらの建物に三色旗が翻った。
異変を察知したドイツ軍はこれらに応戦することでパリ市内や郊外で前哨戦が発生します。
8月22日の午前、英米連合総司令官アイゼンハワー(Dwight Eisenhower)はルクレール(Phillippe Leclerc de Hautecloque)将軍のパリ進軍に同意*2しました。
ルクレール師団は兵員1万6800人と約5000の車両を持ち、パリまで200kmの地点にいた。ルクレール師団は、アメリカ第四歩兵師団の支援を受けました。
他方では、ドイツ軍の援軍がパリに向かっていたので、どちらかが先に到着するかによって、パリでの徹底抗戦が繰り広げられ、パリへの甚大なダメージが出るか否かが決まります。
また他方では、パリ市民が立ち向かうドイツ軍パリ防衛司令官フォン・コルティッツ(Dietrish Von Choltitz)将軍は、1944年8月9日に着任したばかりで、パリの破壊命令とともに徹底抗戦の命令を受けていました。
ヒトラーは「パリを敵の手中に渡してはならぬ。もし手中に渡すときには、パリは廃墟となっていなければならぬ。」とコルティッツ将軍に命じていました。
2.ラウル・ノルドリンク
ラウル・ノルドリンク(Raoul Nordling)は1881年11月11日にスウェーデン人とフランス人の母親の間でパリで生まれました。
彼はスウェーデン人でありながら、その生涯のほとんどをパリで生活した。また話す言葉はほとんどフランス語でした。
彼はパリ駐在のスウェーデンの総領事で二度の大戦中、中立を保ちました。
彼は常にパリのことを想い、常にパリのために奔走しました。第二次世界大戦中に起きたパリ解放をめぐる戦いで追い詰められたドイツ軍の従順な軍人コルティッツ将軍にヒトラーによる命令を無視するよう説得しました。
ノルドリンクはコルティッツに「あなたは戦争に敗れた。まもなくあなたは逮捕され、裁判にかけられますが、パリの市民に報復をした人にはならないでください。」と説得をし、少なからずコルティッツはこの言葉に影響されました。
ノルドリンクとコルティッツは何度も議論や交渉を交わしていたので少なからず信頼関係が築かれていました。
また、連合軍がパリに到着しドイツの援軍は到着していなかったため、敗北が決定的でした。
8月25日の明朝、コルティッツ将軍は降伏を受け入れました。
ノルドリンクのコルティッツ将軍への説得でパリを爆破の危機から救った。
もし、彼が説得をすることが出来なかったら、あるいは説得をしていなかったら。現存するエッフェル塔、ルーブル美術館、ノートルダム大聖堂、アンヴァリッド、オペラ座などの歴史的文化遺産が破壊され存在しなかっただろう。
なので、ノルドリンクはパリの救世主(Sauver Paris)だと確信しています。
3.最後に
パリを爆破の危機から救い、市民を助けたことが評価されました。1949年にクロワ・ド・ゲール(Croix de guerre)、レジオンドヌール(La Légion d'honneur)が授与されました。
1958年にはパリ名誉市民に任命されました。
このように彼はパリのため奔走し活躍したが、残念なことにノルドリンクは現在、フランスの若者にほとんど知られていません。
ノルドリンクがパリのために奔走し、現在のパリがあるということがフランスのみならず、全世界で知られることを願っています。
4.参考文献
・ノルドリンクの回顧録
Crusade in Europe (English Edition)
- 作者: Dwight D. Eisenhower
- 出版社/メーカー: Doubleday
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・パリ解放について詳しく記されています。
Eleven Days in August: The Liberation of Paris in 1944 (English Edition)
- 作者: Matthew Cobb
- 出版社/メーカー: Simon & Schuster UK
- 発売日: 2013/04/11
- メディア: Kindle版
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・パリ解放について詳しく記されています。
・私が影響を受け、研究をするきっかけとなった映画です。
美術作品の見方 初期キリスト教美術の観点から
・はじめに
あなたが美術館に訪れ、美術作品の前に立ったとき、なにを考えますか。
ほとんどの人は「ああ、きれい!」「横の作品もきれいだ!」このようなしだいで、ポンポンと進んでいっているように思う。
たしかに美術作品を鑑賞し感動することで、脳内でセロトニンが活発化しストレスを減少できることが期待されている。
では、美術館で観察力をあげつつ、ストレス解消につながる方法を見ていきます。
1.美術作品を鑑賞するときに意識すること
美術館で美術作品の前に立ったとき、私は三つの質問を自らに問う。一つ目は「この作品を好きか?」二つ目は「作者は誰だろうか?」そして三つ目は「作者はなぜこの作品を描いた(制作した)のか?」である。
美術館の来館者は美術作品の前に立ったとき、上記のような手順で鑑賞している人は少ないはずです。言い換えれば、美術館の来館者は美術品をじっくり見ていないということになります。何故なら、ある美術館で行われた調査によると、来館者が一つのアートに費やす時間は、平均で10秒前後という結果が出たからです。
認知心理学者のアビゲイル・ハウゼン(Abigail Housen)がニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art, New York)で行われたギャラリートークやレクチャーの参加者を対象に、調査を行った。結果、プログラム終了後ですら、その内容をほとんど憶えていなかった。つまり、多くの来館者は作品を見ているだけで、内容がほとんど頭に残っていない。(フィリップ・ヤノウィン,京都造形芸術大学アートコミュニケーション研究センター訳 『学力をのばす美術鑑賞』淡交社,2015年)
では、絵画などの美術品を前にしたとき、どのように「この絵きれいだね、いい感じだね」で終わらずに頭に残す、あるいはもっと楽しく鑑賞できるのか。
2.時代に応じてある程度の知識を身につける
まずはじめに、美術へのある程度の知識をつけることです。
例えば、イタリアのサンタ・マリア・マッジョーレ(Santa Maria Maggiore)聖堂にある初期キリスト教美術のモザイク画。
モザイク画とは6世紀半ば頃、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)で盛んになった技法。壁に色のついた石片やガラス片を漆喰で埋め込んで模様を描いていきました。
この聖堂では、神の使いである大天使ガブリエルが聖母マリアにイエス・キリストを妊娠したことを告げている場面「受胎告知」がある。これは字を読めない人々でも理解できるように制作されました。(図1)
キリスト教徒はモーセの十戒*1によって、神様や成人の像の前で祈る偶像崇拝が禁じられていた。そこで「目で読む聖書」として図1のようなモザイク画を制作することで信徒を増やしていきました。
このように初期キリスト教美術であるモザイク画の知識があると、モザイク画に対しての見方が少なからず変わるはずです。
また、モザイク画以外にも字が読めない人のために施された美術がある。それは教会の建築方法で表れています。教会でも様々な建築方法があり、その中でも「ロマネスク様式」が代表的です。ロマネスク*2とは「ローマ風」という意味。バシリカ*3を基本形とし、中央の身廊の両側に列柱で区切られた側廊をもつ。
ラテン語などの文字を読めない人々のために、聖書の物語やイエスの教えがタンパン*4に描かれています。また多くが、西側に正面入り口を構えています。(図3)
参照:サント・マドレーヌ聖堂
3.まとめ
・人は美術作品の前に立つとどのように意識するべきなのか、また美術館の来館者は美術品を見ているようで見ていないという事実。そして知識をつけることによって美術品の見方が変わり、また教養豊かになれる第一歩でもあります。
・仮に美術作品への知識がない場合でも鑑賞の仕方を変え、観察をするよう心がければ観察力が上がり、ビジネスの場面でも役立つことが期待されています。
・今回は初期キリスト教美術におけるモザイク画の見方とともにロマネスク様式にみられるタンパンによって、字を読めない人々を布教したことについて触れた。
4.参考文献
・美術館での作品の見方について記されています。
・絵画や彫刻など様々な美術作品の歴史について記されています。
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